電子書籍・コミックサミット in 秋葉原

今日、秋葉原に「電子書籍・コミックサミット」の展示を見に行ってきた。
本が好きだから電子書籍にはとても興味がある。
今日見て思ったことは、

1,Kindleがとても優秀な読書端末であることを再確認した。
多くの読書端末が展示されていたが、KindleSONY Readerが群を抜いて秀逸。重さ(軽さ)、大きさ、操作のレスポンス、画面のレイアウト、画面書き換えの速さなど、他の端末がかなわないほど高次元でバランスがとれている。期待していたB&NのNookは軽さがイマイチなのと、二つのディスプレイがあるため、操作に統一感が少ない。アジア系企業のものは作りがやはり甘い。その中ではBenQのがよかった。富士通のFLEPiaは画面の書き換え速度が論外。GalaxyTabは重い。電子書籍端末としては致命的だと思う。結論として、本、特に文字を読むという用途を考えた場合KindleSONY Readerだと思う。

2,日本のコンテンツプロバイダーや書店は生きていけるのか?
あまり魅力を感じなかった。
読書端末もiPadiPhone、GalaxyTabなど液晶系の端末ばかり。Kindleを使って思うのは、やはり目に優しいということと、軽くてさっと読める手軽さが大きいということ。
このタイプの端末を脇に置いての電子書籍の議論は成り立たないと思う。
コンテンツにしても、動きのあるコンテンツや、電子書籍ならではの機能をアピールしているが、電子化しても本としての本質が変わるわけではないと思う。音楽は生〜レコード〜カセット〜CD〜メモリー〜ネットと媒体は代わってきたが音楽の本質は変わっていないと思う。一方で媒体の変化により、入手と管理が格段に手軽になった。電子書籍も同じで、いかに自然に本質はそのままで紙を置き換えるかと、手軽さをどのように提供するかということがまず考えなければいけない点なのではないか。
それから、閲覧ソフトのできが読書体験に大きく影響すること。読むことにストレスを感じる端末・ソフトは淘汰されていくだろう。

今後積極的に議論して欲しいことが、過去の書籍遺産の継承という問題。是非とも過去の本を電子書籍で読めるようにしていって欲しいと思う。
また、もう一つが未来への継承。紙の本ならそれを持っていればいつまでも読めるが、電子書籍はデータとソフトウェア・端末がないと読めない。自分が買った本を未来永劫読むことができるという保証は欲しい。例えば業界標準のオープンなファイルフォーマットも提供するなど。

以上、今日の雑感でした。